第84回全国高校選手権 決勝戦

野洲高校の二点目が決まった時は、間違いなく、スタンドが縦に揺れた。
観にいってよかった。滋賀県勢が全国制覇だなんて、夢みたいだ。

概況

第84回全国高校選手権 決勝戦

  • 2006年1月9日 14時05分
  • 国立競技場 晴れ (目算4万人)
  • 野洲(滋賀) 2 - 1鹿児島実(鹿児島)
  • 得点
    • 前半23分(野洲)荒堀
    • 後半34分(鹿児島実)迫田
    • 延長後半7分(野洲)滝川

nikkansports.comより

前評判

鹿児島実業は、連覇を狙っていて今大会無失点だそうだ。一方の野洲は「高校サッカーを変える」と断言する監督がいて、勝ち進むにつれて評判があがる一方。すごく見応えのあるマッチアップだ。実際、どちらも素晴らしいゲームを披露してくれた。

前半

連覇を狙っている王者らしく、立ち上がりから鹿児島実業が中盤を結構制圧する。野洲は受け手に回ると、評判のボールハンドリングが出ない。防戦一方だった。
それでも、前半15分過ぎると野洲は得意のドリブル・パスワークを出し始める。しかも自陣バイタルエリアで。2人に囲まれたら、3人が応戦にいく。8番の選手が股抜きを仕掛ける。ボランチだぜ。しかも成功させるし。
野洲の攻撃パターンの基本は、僕がみた限り以下の通り。

  • ボールを持ったものは必ず前を向くようにトライする。
  • ボールを放す時は、味方が前を向く。二人目のサポートを必ずする。
  • 二人目が前を向いてボールをもったら、必ず三人目がトップスピードでサイドに走りこむ。

噂となっていた「クリエイティブさ」の全容をようやっと見せてもらえて嬉しかった。その実体は、かなり理詰めのボールの奪い合いと、二人目が前を向き、三人目が走りまくるサッカーだった。しかも自陣からドリブルで突っかけたり、一対一になれば必ず勝負してくれる。いいねぇ。

後半

後半はそれこそ鹿児島実業が制圧しまくっていた。野洲も結構したたかに守る。後半34分コーナーキックから、オーバーヘッドキックをクリアしたかに見えたけど、押し込まれてしまう。
後半の最後は両者の打ち合いとなり、鹿児島実業の惜しいシュートが外れて後半終了、延長戦へ。

延長戦

歓喜のゴールは延長後半に、堂々たる組み立てで、ダイレクトパスが4本繋がり、完全に守備陣を崩した。
皆でゴールを決めて、国立競技場の大観衆の歓声をあびたら、もうサッカーやめられないでしょう。そう聞きたくなる歓びに満ちた試合だった。
優勝おめでとうございます。

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